飲食業界からEC通販業界へ!異業種から未経験のIT業界への転職マニュアルを大公開

激務でなかなか給料が上がらない、、、そう思っている方、飲食業界に多いですよね。できればIT業界に転職して、ホワイトカラーな働き方をしたい!将来を見据えてITに強くなりたい!と思う方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめのEC業界。IT分野の中でも転職ハードルが低く、未経験者でもできる業務が多い業界です。この記事ではそんなEC通販業界への転職活動について、紹介していきます。

目次

成長が著しいEC通販業界。求人数も増加傾向

ECや通販、D2Cといった業界の規模は非常に拡大傾向にあり、変化の移り変わりも激しい業界です。経済産業省から出典されている、電子商取引に関する市場調査(2022年8月)の結果によると、令和3年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は20.7兆円と前年比107.35%となっています。

BtoC-EC市場規模の経年推移(単位:億円):経済産業省

市場規模の拡大にともない、求人数も年々増加傾向にあるため、異業種からIT産業に転職したいと思っている方々も今がチャンスです。

特に、物販系分野においても「食品、飲料、酒類」の市場規模は2兆5,199億円、サービス系分野においても「飲食サービス」の市場規模は4,938億円と大きいです。EC通販業界においても、飲食系の商品を販売しているケースが多く、飲食業界からEC通販業界に転職している方々も多く存在するでしょう。

EC通販業界とは?ネットショッピング?D2C?

「通販」というものは古くから使われていて、カタログ通販やテレビショッピングがその規模の多くを担っていました。直近では、通販のほとんどがECやネットショッピングのことを指すことが多く、「通販≒EC」と思っていても良いでしょう。

ECの種類

さて、それではECとはなんでしょう?ECもいくつかの分野に分かれていますので、こちらに紹介します。特に物販系分野がいわゆる「EC」と呼ばれやすい分野ですね。

分類内容
物販系分野(BtoB、BtoC)食品や電化製品、化粧品や健康食品などを顧客に販売する仕組みで一般的な通販の取引形態になります。企業と消費者間や企業と企業間の取引もあり、Amazonや楽天、ZOZOTOWN、ヤフーショッピング、自社サイトECなど、多くの物販系の通販がこれにあたります。
サービス系分野(BtoB、BtoC)フードデリバリーサービスのウーバーイーツ、旅行系の楽天トラベル、チケット販売など、インターネット上でサービス自体を提供している分野になります。こちらも、企業と消費者間や企業と企業間の取引もあります。
デジタル系分野(BtoB、BtoC)スマホゲームやオンラインゲーム、有料配信動画、電子出版がこちらにあたります。ネットフリックスなどの有料配信動画、めちゃコミックの電子出版など、テレビCMでもお馴染みの企業も多く、伸びている分野です。
CtoCフリマアプリの「メルカリ」「ラクマ」、オークションアプリの「ヤフオク!」など、個人間での取引形態になります。
国内電子商取引市場における分野の種類

特に飲食業界からの転職を考えている方は、物販系分野(食品など)やサービス系分野(ウーバーイーツなど)が馴染みが多い分野かと思います。その他にもデジタル系分野やCtoCなど、ECや通販の分野は幅広く存在しているので、チェックしておきましょう。

飲食業界とEC通販業界の共通点や似ているところ

これまではECや通販業界とはどのようなものがあるのか?を見てきました。特にECと飲食業界での共通点や似ている分野は、以下のようなものがあります。

  • そもそも飲食業界は、長らくEC通販業界に進出しています。飲食店で作った商品を、インターネット通販で販売をしているお店も多いです。テイクアウトをインターネット上で受け付けている飲食店も増えてきましたよね。
  • 特に近年では、ウーバーイーツやWolt、出前館などを通じたフードデリバリー事業、テイクアウト事業など、広義でのEC通販事業を伸ばしているお店は多いのではないでしょうか。テレワークやDX(デジタルトランスフォーメーション)などの追い風を受けているお店もありますよね。
  • 飲食業界もEC通販業界も、人材難で求人数が拡大しているのは共通しています。特にどちらの業界も現場オペレーションが多く、オペレーション人材が求められています。

特に飲食業界の現場に長く勤務していて、テイクアウトやデリバリーの注文が入ったときの現場オペレーション等を広く熟知している方は、EC通販業界へのかなり有利と言えます。

飲食業界からEC通販業界に転職するには?

ここではEC通販業界の転職について、考えていきます。

前述の通り、EC通販業界は市場規模も拡大し、各会社の業績も右肩上がりではありますが、急な規模の拡大により人材不足が続いています。求人数もどんどん増えていますので、このチャンスを逃さないようにしっかりと準備していきましょう。

特に伸びている市場は給料も高くなる傾向にあります。未経験からの転職でも、年収アップももしかしたら期待できるかもしれません。

EC通販業界の主な職種や業務スキルをチェックする

ここでは、EC通販業界の職種や業務スキルについて紹介します。EC通販通販業界と言っても、非常に幅広い職種が存在しますので、ミスマッチが起きないように知っておくことが重要です。

職種業務内容
マーチャンダイザーマーチャンダイジング、いわゆる商品調達を行なうことが主な業務になります。バイヤーとも言われます。商品を販売してくれる業者から商品を買い付けたり、条件交渉を行なったりするため、営業や接客業での経験が生きるでしょう。今何が売れるのか?を把握しておくことが大事なので、トレンドやSNSへの関心も重要です。
商品企画EC通販では、自社で商品を作るケースや、上記のようなマーチャンダイザーが商品を調達してくるケースが存在します。今までの販売データや市場のトレンドから調査を行ない、自社の強みを生かして商品を作るお仕事になります。誰もが一度はやってみたい花形の職種ですね。
物流管理商品の注文が入ってきたら、商品をお客様へ届けなければならないですよね。ヤマト運輸や佐川急便などの業者に指示を出し、商品発送を行なうことが主な業務になります。また、EC通販事業においては在庫管理が非常に肝なので、商品発送を行なったり、受注を行なったりしたあとの在庫確認も大事な業務です。
マーケティング主にプロモーションや広告メールマガジンの配信など、いわゆるECサイトへの集客を行なう職種になります。その他にもDMや広告バナー、ポップアップを作成したりと、非常にクリエイティブなお仕事です。
カスタマーサポート商品やサービスに対するお問い合わせがあったら、電話やメール等でお客様対応を行う職種になります。飲食店の店頭でのお客様対応に非常に似ているため、接客業経験が非常に生きるでしょう。クレーム対応の経験などもある方は、かなり重宝されます。
EC通販業界の主な職種一覧

これらが、EC通販事業における主な職種になります。その他、バックオフィス業務(経理、人事など)や経営企画、事業戦略のチームなど、一般的な企業にある職種ももちろん存在します。

未経験者でも入れる求人や資格をチェックする

EC通販業界においては、未経験採用は多数存在します。特に特別な資格などを取る必要はありません。前述の通り飲食業界の経験やファッション、美容業界など、幅広い業界からEC通販業界に転職するケースがありますので、ご安心ください。

特に、自分の経験してきた領域に近い商品を扱っている会社が理想的です。飲食業界経験者であれば、食品や飲料品、アパレル業界であれば衣料品のECなど、近いEC通販企業が狙い目です。業界は違えど、経験を生かしてIT企業に就職していきましょう。

一方で、全く異なる領域や商品を取り扱っている会社に転職することも不可能ではないです。「EC通販業界の主な職種」にも書いたように、EC通販業界の主な仕事は事務系のお仕事がほとんどです。パソコンスキルがあったり、ITリテラシーにそこまで苦手意識がない方は、チャレンジしてみてもいいでしょう。

EC通販業界への転職を実現させるポイント

EC通販業界の面接やカジュアル面談、書類選考を通過するためには、いくつかのポイントを抑えておく必要があります。

EC通販業界に求められている人材像を把握する

求人を出しているEC通販業界の企業は、求めている人材像があります。特に、EC通販業界で求められている人材像はこちらです。

  • ネット通販が好き、インターネットショッピングが好きであること
  • パソコンを用いた事務作業に苦手意識がないこと
  • 事務的なオペレーションが多いので、ミスや事務過誤などに気づけること

EC通販業界では、特にインターネットでのお買い物が好きな方が求められていると言えるでしょう。ネットショッピングが好きな方は、どんな商品が人気なのか、トレンドはなにか、などEC通販業界で活躍できる素養が非常に備わっています。

また、事務的な作業が多く、確認作業などでミスに気づける方だと尚良しです。几帳面できっちりしている方が求められています。

なぜEC通販業界に転職したいのか、理由や志望動機を明確にする

これはEC通販業界に限らないですが、特に他業種から異なる業界に転職する方々に求められるのが、その業界に入りたい理由です。前述の「インターネットショッピングが好き」は非常に強い動機になりますが、それがない方は他にも転職理由を明確にする必要があるでしょう。

特に「給料が今より高いから」や「業界が伸びているから」など、誰でも言える理由は面接官に刺さらない可能性が高いです。転職理由を考え抜いて、できるだけ自分にまつわるエピソードで語れるように準備しておきましょう。

転職エージェントや転職サイトを活用する

いきなり各企業の採用ページから書類選考を行なっても、特に未経験からの採用は書類選考落ちになる可能性もあります。無料の転職エージェントや転職サイトを活用して、より転職活動が有利になるように準備しましょう。

特に、「転職エージェント」とは、書類選考時の添削をしてくれたり、求人を紹介したり、条件交渉をしてくれたりと、あらゆるサポートをすべて無償で行なってくれる最高のパートナーです。転職エージェント経由での採用のマッチングが非常に行われている今では、活用しない手はないでしょう。

EC通販業界に強い、おすすめの転職エージェント

EC通販業界に転職するときは、転職エージェントを活用しましょう。大手の転職エージェントやEC通販に特化した転職エージェント、都会だけでなく地方のエージェントなど様々です。登録自体は無料なので、とにかくまずは登録することをおすすめします。登録したあと、特定の転職エージェントとやりとりすることもOKです。人対人なので、相性もありますしね。

転職するなら外せない!「リクルートエージェント」のおさえておきたいポイント

  1. 転職のリクルートエージェントは求人数、転職支援実績、顧客満足度No.1で最大手のエージェントです。
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真摯に相談にのってほしいなら「マイナビエージェント」のおさえておきたいポイント

出典元:マイナビエージェント
  1. 総合人材サービスのマイナビグループです。取引実績で、幅広い業界・職種を取り揃えているのも特徴です。
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高収入に強い、「JACリクルートメント」のポイント

出典元:JACリクルートメント
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  3. 1988年設立、東証1部上場企業運営の安心の転職エージェントです。

まとめ

  • EC通販業界は規模拡大傾向にあり、求人数も増加傾向。転職するなら今がチャンスです。
  • EC通販業界を読み解くと、飲食業界との共通点も多く、未経験とは言え、今までの業務が活かせる可能性のある職種も多いです。
  • EC通販業界やIT業界に転職する場合には、調査や自己分析をしっかりと行ない、転職エージェントと相談しながら転職活動を進めるのが良いでしょう。

EC通販業界に転職するのは、業界全体が伸びている今がチャンスです。EC通販業界に、飲食業界やその他の業界から未経験も含めた転職活動を行なっていくとなると、転職エージェント(リクルートエージェント、マイナビエージェント、など)と相談するのが良いでしょう。

しっかり準備をして、EC通販業界への転職が天職となるように、自らのキャリアを考えてみてくださいね。

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この記事を書いた人

昭和生まれのキャリアアドバイザー。金融機関、事業会社、ITベンチャーなど30歳までに複数社経験。転職エージェントや転職サイトを物色した経験も豊富。

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